歯科矯正は保険適用で出来る?条件は?外科矯正について解説します!

顎の位置や歯の位置が正常ではなく、うまく噛み合わせが出来ない事や、見た目に悩んでいる方へ。歯科矯正は値段がとても高いというイメージですが、条件が合えば保険適用で受けられる歯科矯正&顎の手術がある事をご存知でしょうか。

上記の写真のように私の顎は後退していて、口をうまく閉じる事が出来ません。調べているうちに、「顎変形症」というものにたどり着き、保険適用で手術必須の歯科矯正を始めました。

 

このブログでは、4年間かけて行った歯科矯正と2回の全身麻酔での顎の手術について、詳しく写真つきで経過やレポートを載せていますので気になる方はみてみてくださいね。

 

この記事では、保険適用で歯科矯正をするための条件や、診断方法、必ず行わなければならない手術について、矯正の期間などを詳しく解説しています。

 

 

保険適用で歯科矯正が出来る条件は?

 

希望する全員が保険適用で歯科矯正が受けられるわけではありません。「噛み合わせが普通の歯科矯正治療だけでは治せず、手術を併用しなければならない」という顎変形症の症状に当てはまる方のみです。

 

国立国際医療研究センターの公式サイトより引用

 

顎変形症とは、下顎のみが大きくなってしまって、前に顎が突き出ている受け口状態の「下顎前突症」、下顎が後ろに大きく下がってしまい、口がうまく閉じることが出来ないゴボ口状態の「下顎後退症」などがあります。

 

顔が左右非対称で口を閉じた状態の口角が片側だけ大きく歪んでしまっていたり、そのことで噛み合わせがうまく出来ないなどという「非対称」の変形もあります。

 

上記の画像のどれかに当てはまると診断された方が、保険適用の歯科矯正と手術を受けることができます。

 

自分が顎変形症かどうかの判断は、矯正歯科での診察と検査が必要になります。レントゲンや写真撮影を行い、矯正を行う歯科医院と手術を行う大学病院、両方での医師の顎変形症という診断あれば、保険適用での歯科矯正がスタートします。

 

簡潔にいうと、「顎変形症と診断された人が、保険適用の歯科矯正治療が受けられる。」ということです。この保険適用の歯科矯正治療を、「外科矯正治療」といいます。

 

診断には精密検査が必要

 

顎変形症の診断には骨格や歯並びの詳しい検査が必要です。通常の歯科矯正治療と同じように費用を払い、精密検査を受ける必要があります。私の歯科医院では4万円でした。

 

精密検査代は、顎変形症と診断され保険適用になった場合は、3割負担になるのでお金が返ってきます。適用にならなかった場合は自費でやることになりますので、適用かどうか曖昧な顎の状態の方は不安がありますよね。

 

その場合、「自費でも、保険でも、どちらにせよ歯科矯正を行おうと思う」という決断が出来てからのほうがいいように思います。

 

保険適用の歯科矯正は手術が必要

 

保険適用で歯科矯正を行うことになった場合、どの方でも必ず「ルフォー」「SSRO」といわれる、顎の骨を切断し、顎の骨を前に出したり、後ろに引っ込めたりと、正常な位置に戻す手術を行うことになります。

 

美容整形でもこの手術があり、有村藍里さんが受けていた手術と全く同じものになります。上下の顎の手術と合わせて「両顎手術」と呼ばれています。下の顎のみの場合もあります。美容整形でこの手術を行うと、韓国で150万程、日本では200万から300万程かかります。

 

手術はかなりの出血を伴い、しびれなどの後遺症も残る場合もあり、手術後はパンパンに顔が腫れ、しばらくは口が開かず、ご飯もまともに食べることが出来ずといった壮絶なものになります。

 

私も手術によって顔半分の麻痺が起こり、2年たった今でも左の顔の動きが悪く、左右差がひどいという麻痺の後遺症があります。リスクと顔の変化、どちらを取るかよく考えて決断して欲しいです。

 

もし矯正を始めてしまった途中で手術をやっぱりやりたくないとなると、保険適用で行っていても自費に切り替わり、差額を支払う必要があります。

 

外科矯正治療を受ける方が現在ではかなりの数いらっしゃって、入院、手術の予約が半年後まで埋まっているとか。どんなに辛い思いをしても、みんな「綺麗になりたい」「コンプレックスを改善したい」と頑張っているのですね。

 

ゴボ口も外科矯正治療でなおせる

 

アデノイド顔貌というものをご存知でしょうか。ゴボ口と言われていて、「口を閉じると、顎に梅干しのようなしわが出来る」「普段から意識をしないと口を閉じる事が難しい」「顎が後ろに下がっていて、輪郭がはっきりしない。」という症状に当てはまる方は、アデノイド顔貌の可能性が高いです。

 

アデノイド変貌と呼ばれている顔つきの方は、「顎後退による顎変形症」として、保険適用の歯科矯正治療が受けられる可能性が高いです。思い当たる方は是非調べてみてくださいね。

 

外科矯正治療の期間はどれくらい?

 

外科矯正治療の流れは、

術前矯正(約1年半) → 外科手術 → 術後矯正(約1年) → 定期通院(3年程)

というようになります。

 

定期通院まで含めて、全て終わるまで5年はかかるという話でした。矯正期間は、月に1回通います。歯が動くのは1ヶ月で1ミリ程度だそうです。時間をかけてゆっくり行っていくのですね。

 

実際に精密検査を受けてみた

 

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これが私のレントゲンです。1枚目の青いラインを見ると、唇が突出していて、顎が下がっていることがわかります。それによって喉が圧迫されていて、気道が狭いことが見て取れます。

 

そして2枚目では、輪郭(骨格)が左右非対称なことがわかります。

 

この気道が狭いことは、睡眠時無呼吸症候群やいびきの原因になり、歯科矯正だけでは治すことが難しいので手術の必要の有無に加味されるようです。私は気道がとても狭いことが大きく診断に関わったようです。

 

思えば持久走などの授業ではものすごく呼吸が苦しくなり、倒れてしまったこともありいつも見学でした。気道のせいだったのですね。

 

この精密検査の結果で「保険適用の範囲内だ」と判断されました。資料を作成してもらい、提携している手術を行う大学病院に持っていきます。受診をして顎変形症の診断がつけば、保険適用での外科矯正治療のスタートという流れになります。

 

大学病院での顎変形症の診断

 

顎がかなり下がっていること、喉の気道を圧迫していることで、顎後退による顎変形症と認めます。歯科医院の方で治療を進めて大丈夫です。歯科から手術のGOサインが出たら、半年前に手術の予約を取って下さい。手術では上顎下顎、両方とも切って動かすことになると思います

わかりました…!

手術の際は血が沢山出ます。手術前にペットボトル1本分の採血をし、手術に備えます。足りない場合は、他の人の血で輸血をします。顎は神経が通っています。注意して手術しますが、一生顎のしびれがのこる場合があります。それでも外科矯正治療を受けますか?これを聞いてやめます、という方もかなりいらっしゃいます。

大丈夫です!お願いします!

 

顎変形症の外科手術はかなり壮絶だということは事前に調べていてわかっていました。ですが、いざ先生にはっきりデメリットなどを説明されると、改めて恐怖感も感じました。

 

それよりも今の自分の顔を少しでも変えたいという気持ちのほうが大きく上回ってしまったのです。

 

まとめ:後悔しない選択を!

 

 外科矯正治療のポイント

 

 顎変形症だと診断された場合、保険適用の歯科矯正治療が行われる

 自費が100万円程なのに対し、50万円程で治療が行える

 保険適用の治療は、必ず手術を伴う

 矯正は3年程、通院は5年程かかる

 

保険適用で行う歯科矯正に伴う手術は本当にリスクが大きいです。実際に大きな後遺症が残った私だから言えることです。値段が安いからという理由だけで行うと後悔することになりかねません。

 

もし万が一顔が動かなくなっても、麻痺の後遺症が残っても、それでもやらない後悔より歯並びや顎の位置を適切な位置に動かしてきれいになりたい。その思いが上回る方は是非調べてみてくださいね。

 

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